妊娠中に美容院に行きたいと思っても、「迷惑に思われないかな」「途中で体調が悪くなったらどうしよう」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。妊娠中に美容院に行く際は、妊娠中である旨を事前に伝えておくと安心です。

本記事では、妊婦が美容院に行くのに適したタイミングや注意点、お店選びのポイントなどを、助産師監修のもとわかりやすく解説します。

妊娠中も美容院に行って大丈夫！胎児への悪影響はない

妊娠中でも、体調が安定していれば美容院に行っても問題ないとされています。「カラー剤やパーマ剤が体内に吸収されて、胎児に影響を与えるのでは？」と心配になる方もいるかもしれませんが、それを裏付ける医学的な根拠は確認されていません。

しかし、妊娠中は体調が変化しやすく、頭皮が敏感になったり、急に気分が悪くなったりすることもあります。

美容院を利用する際は、予約時や施術前に妊婦であることを伝えておくと安心です。事前に申告することで、施術の姿勢に配慮してもらえたり、短時間で済むように調節してもらえたりすることもあります。

また、おしゃれが好きな妊婦さんの中には、ネイルを楽しみたい方もいるでしょう。美容院の利用は基本的に問題ありませんが、ネイルにはいくつか注意点があります。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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妊婦が美容院に行くベストタイミング：妊娠中期

妊娠中に美容院を利用するタイミングには、特に明確な決まりはありません。とはいえ、比較的体調が安定しやすく、過ごしやすい妊娠中期に行くと安心です。

妊娠中期（妊娠16〜27週）は、つわりが落ち着き、体調が安定し始める方が多い時期です。お腹もまだそこまで大きくなっていないため、美容院を利用するのに適したタイミングといえます。

妊娠後期に入ると赤ちゃんが急速に成長してお腹が大きくなるため、長時間同じ姿勢で座ったり、仰向けで施術を受けたりするのは大変です。

また、出産が近づくと外出も慎重になります。特に、カラーやパーマなど、時間がかかるメニューを希望する場合は、妊娠中期までに行うことがおすすめです。

ただし、あくまでも目安であり、すべての方に当てはまるわけではありません。その日の体調に合わせて、無理のない判断をすることが大切です。

妊婦が美容院へ行くときの注意点

妊娠中は、薬剤のニオイや長時間の仰向けや座る姿勢によって、気分が悪くなったり肌が荒れたりすることがあります。ここからは、予期せぬトラブルを避け、美容院で快適に過ごすための注意点を紹介します。

妊娠中にヘアカラーやパーマを検討している方は、以下の記事もご覧ください。

ニオイで体調が悪くなる可能性

妊娠中は、ニオイに敏感になることが多く、美容院の独特な香りで体調を崩すこともあります。カラー剤やパーマ剤、シャンプーなど、さまざまな薬剤のニオイが混ざる美容院では、自分が施術を受けなくても、周囲の香りによって不快感を覚えることがあります。

気分が悪くなりそうなときは、無理をせず美容師さんに伝えましょう。換気をしてもらったり、窓際の席をお願いしたりすることで、快適に過ごせることがあります。

また、防臭効果のあるマスクを着用するのもおすすめです。

妊娠中は肌がデリケート

普段は問題のない薬剤でも、妊娠中は肌が敏感になっているため、肌荒れを引き起こすことがあります。もし施術中にかゆみや痛みなどの違和感が生じたら、すぐに美容師さんに伝えてください。

また、頭皮への刺激が少ない食物由来のカラー剤を使用したり、頭皮用の保湿ローションでホームケアしたりすることも大切です。

なお、市販のヘアカラー剤は美容院で使うものよりも刺激が強い傾向があるため、妊娠中はセルフカラーよりも美容院での施術の方が安心です。

長時間座っていることや仰向けが負担になる

美容院では、同じ姿勢で30〜40分座り続けることも珍しくありません。しかし、妊娠中は血流が滞りやすく、体調によってはむくみや疲れを感じやすいため、長時間の施術は注意が必要です。

また、お腹が大きい状態でシャンプー台に仰向けになると、腰や背中に負担がかかります。美容師さんに事前に相談し、シャンプーは短時間で済ませたり、ドライカットにしたりすると良いでしょう。

施術中に違和感を覚えたらこまめに体勢を変え、楽な姿勢で過ごすことも大切な注意点です。さらに、カットとカラー・パーマは2日に分けて行うなど、無理のないスケジュールで通うことをおすすめします。

妊娠中のむくみについて詳しく解説しているので、以下の記事も併せてご覧ください。

予約時に妊娠中であることを伝えておくと安心

美容院を予約する際には、あらかじめ妊娠中であることを伝えておくと安心です。

担当者が妊婦であることを事前に把握していれば、施術中の姿勢やメニューに配慮しやすくなります。また、当日体調が悪くなってしまった場合でも、スムーズに対応してもらえるでしょう。

カウンセリングもより丁寧に行ってもらえるため、無理のない施術内容を一緒に検討できます。

妊娠中も過ごしやすい美容院の選び方

妊娠中でも安心して髪のメンテナンスをするためには、体調への負担が少なく過ごせる環境や設備が整った美容院を選ぶことが大切です。ここからは、妊婦さんにおすすめのサロン選びのポイントを3つ紹介します。

行きつけの美容院に行く

妊娠中に美容院に行くなら、普段から通い慣れている行きつけの美容院を選ぶと安心です。信頼関係ができている美容師さんがいるサロンであれば、体調が悪くなってしまったときにも、安心して相談できます。

ただし、行きつけの美容院が自宅から遠い場合は、移動による負担を考慮して、近場の通いやすいサロンを検討するのも一つの方法です。どちらが自分にとってより楽か、安心できるかを基準に選びましょう。

座った姿勢で洗えるシャンプー台がある

妊娠中は、お腹や腰への負担を軽減できるよう、座ったままシャンプーが受けられる設備がある美容院もおすすめです。一般的なフルフラット型のシャンプー台は、仰向けになる必要があるため、体調によってはつらく感じることがあります。

一方で、座った姿勢でのシャンプーであれば、よりリラックスして施術を受けられます。事前にサロンへ問い合わせて、シャンプー台の種類や姿勢について相談できるかを確認しておきましょう。

個室や仕切りがある

個室や仕切りがある美容院は、施術中にほかのお客さんの薬剤やシャンプーのニオイを感じにくく、ニオイに敏感になりやすい妊娠中でも快適に過ごしやすくなります。

また、姿勢を変えたいときや休憩を取りたいときも、美容師さんに気軽に伝えやすく、周囲の視線を気にせずリラックスして過ごせます。個室は感染対策の観点からも安心できるため、体調が不安定になりやすい妊婦さんにとっては心強い環境といえるでしょう。

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妊婦さんが美容院を利用するタイミングは、体調や体への負担を考慮し、つわりが落ち着く妊娠中期がおすすめです。ただし、体調や体への負担は個人差があります。施術時に薬剤のニオイで気分が悪くなったり、長時間座ることがつらく感じたりする場合もあるため、事前に妊娠中であることを美容師さんに伝えておくと安心です。

赤ちゃんを迎える前に髪型を整えておくことで、気分もリフレッシュできます。安全に施術を受けるために注意点を理解し、過ごしやすい環境の美容院を選ぶと良いでしょう。

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